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- 顎関節症
顎関節症については歯科口腔外科の診療内容にものせていますが、実際には一般歯科診療と重なることがほとんどな為、総合的な診断が必要です。
顎関節症の主な症状
顎の痛み、音が鳴る、口が開かなくなった、の3つです。
それに関連して頭痛、肩こり、難聴、腰痛、姿勢の歪み、など、広範囲の症状がおきていることもあります。
顎関節症の原因
多くのことが考えられます。顎関節に無理がかかり過ぎることで症状が出ます。
事故などの外傷で起こることはありますが、多くの場合は日常生活の中で、顎関節に無理がかかり過ぎることの毎日の蓄積です。
大きな虫歯の放置、歯周病、形態の悪いかぶせもの、歯並び、はぎしり、食いしばり、頬杖、うつ伏せ寝、鼻炎、口呼吸、親知らず、など。
その他、楽器やスポーツでも無理のかかりすぎることもあります
顎関節症の治療
原因除去療法(考えられる原因の中から疑わしいものを排除していく)が基本的な考え方です。
つまり、発音、呼吸、食事、嚥下、歯ぎしり、くいしばり、などで24時間機能し続け、負担がかかり続けている顎関節、筋肉、歯をどう休ませるか、どう安静にするか、どう緩ませるか、なのです。
- 円板整位運動療法
- 自己暗示療法
- 温熱療法
- 鼻炎改善のための生活指導
- 呼吸法
本当に困っていなければ面倒くさくてまずやってもらえません。
しかし
本当に困っている方であればできる、もしくは、頑張ったらできることばかりです。
急性症状のある場合は薬物療法やスプリント療法(マウスピース、症状、時期によりつくりなおすことがあります)を優先することがあります。
原因除去療法の多くは一般歯科治療や生活指導ですので歯科としての総合力がなければ、顎関節症の治療はすすみません。
症状によっては生活指導のみで対応できることもありますのでご相談ください。
スプリント療法
1.スタビライゼイション型スプリント
咬みあわせを挙上し、歯ぎしりやくいしばりでのひっかかりを取り除くことができ、顎関節や咀嚼筋の負担、緊張をやわらげ、顎関節症の症状を改善させます。
2.ピポット型スプリント
口が開かなくなったときはスプリント用の型が採れないため、口腔内で作製します。
関節円板のずれがもどり、口が開くようになるまで応急的に使用します。
その後スタビライゼイション型スプリント、リポジショニングスプリント、に移行していきます。
3.リポジショニングスプリント
関節円板のずれを改善したのち、ずれの後戻りを防ぐためスタビライゼイション型スプリントを改良します。通常は下顎が後方にずれないようにするために、やや前方に下顎位(咬みあわせ)を誘導します。カクカク音がする場合は音のならない下顎位に誘導します。
4.睡眠時用ミニスプリント
睡眠時用ミニスプリントは、睡眠時の歯ぎしり、くいしばり、を軽減し負担がかかり続けている、顎関節、筋肉、歯を休ませ、安静にし、緩ませるためのスプリントです。
下顎の限界運動(前後左右)を見極めた調整を行って作製します。
咬合療法(スプリント療法と同時進行でおこなう場合もあります)
1.咬合調整や不良なかぶせもの・詰め物の再治療 (顎関節症や咬みあわせの異常の原因と考えられる場合)
2.咬合再構成治療
3.矯正治療も含めた咬合再構成治療