咬み合わせ|よだ歯科医院|千歳烏山の歯医者・歯科

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咬み合わせ
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診査の結果、虫歯でも歯周病でもない場合、咬む力(歯ぎしり、食いしばり)により歯の症状(咬むと痛い、しみる、揺れる)や場合により顎の症状(口が開かない、顎が痛い、音が鳴る)が起こっていることが多くあります。

歯科治療は大きく分けて二つのことを同時に考えながら進めていきます。
一つ目は、虫歯や歯周病の原因となる細菌感染による炎症を抑えること。
二つ目は、咬む力(歯ぎしり、食いしばり)による歯へのダメージを最小限にし、上下左右の咬み合わせのバランスを整えることです。

この二つを同時に、それぞれの患者様の希望に合わせて、5年後、10年後を見越した対処をすることが重要です。

したがって、つめもの、かぶせもの、歯石の除去、義歯の作製、インプラント治療、セラミックスの審美治療、フッ素塗布での虫歯予防・管理、お子様の矯正治療など、全て一般治療と言うこともできます。

1.咬み合わせが「良い」とは

ぱっと見た時の歯並びが、きれいであるということではなく、 大切なポイントがあります。


①上下顎のバランス

上下の歯の重なり具合、深さのこと


②前後のバランス

上下の歯や顎の前後関係で
・上が前に出ている
・下が前に出ている
・上が後退している
・下が後退している
があります。


③左右のバランス

上顎に対して下顎が、左右に偏っていること。(上顎にゆがみがあることもあります)

①②③のバランスが良いということは、顎顔面骨格と歯並びがマッチしているので、1本1本の歯に対する力のかかり方も良いわけです。
また、皆様一人一人、顔かたちが違いますので、個性というものもくみとって考えておいたほうが良いでしょう。
例えば、面長な顔の方と角ばった顔の方では、歯並び、咬み合わせが良くても、形は大きく違ってきますが、骨格と歯並びがナチュラルにマッチしていれば良いのです。
とは言うものの、望ましい咬み合わせの方はあまりいません。
皆様何かしら、多少なりとも問題があります。
特に歯科医院を受診される方、受診する必要のある方は、皆様が咬み合わせの問題を持っています。歯科医院を受診する必要のない方や、困っていない方は、咬み合わせが良いほうの可能性が高いと言えます。

2.咬み合わせが「悪い」とは

咬み合い具合で、上記①②③の上下、前後、左右のバランスにずれのある方は「良い」とは言えません。

・反対咬合
・過蓋咬合
・切端咬合
・上顎前突
・開口
・鋏状咬合
など。

また、歯1本1本にも注意してみると、非常にすり減って真っ平らになった溝のない歯の方は、歯ぎしり、食いしばりの癖の出やすい咬み合わせで、「良い」とは言えないでしょう。

3.治療は必要か

歯科医院にかかられる方のなかで、望ましい咬み合わせ、正常咬合、良い咬み合わせの方はほとんどいません。
異常か異常でないか、問題ありか問題なしかで言った時に、異常で問題ありであったとしても、治療の必要性については、人それぞれです。ご相談いただければと思います。
治療が可能かどうか、症状の有無、日常生活の支障度合い、治療のメリット、デメリット、治療の予後について、考える必要があります。

4.咬み合わせ異常による問題とは

①歯への障害

歯の磨耗、破折、知覚過敏、咬合痛、虫歯、歯周病


②顎関節への障害(顎関節症

顎関節痛、開口障害、クリック音


③全身への障害

顔面痛、頭痛、首こり、肩こり、腰痛、ほか


④その他

舌症状、むち打ち症状、倦怠感など

5.咬み合わせ異常の原因とは

①生活習慣

ストレスコントロールができないと、歯ぎしり、食いしばりに直結します。
睡眠不足は自律神経に支障をきたし、歯ぎしり、食いしばりにつながります。
姿勢(睡眠姿勢、座り方、立ち方、歩き方など)バランスの悪い姿勢は、咬み合わせの異常につながります。


②食習慣

たんぱく質、鉄、ビタミン、食物繊維、脂質は不足していませんか。
栄養不足イコールエネルギー不足、イコール脳血流不足、イコール歯ぎしり、食いしばりになりますよ。
糖質を取りすぎていませんか。
血糖値の頻繁な上げ下げを起こし続けると、中枢神経からの歯ぎしり、食いしばりにつながりますよ。
その結果、歯に問題が起こりますよ。


③舌癖や口唇癖

歯並び、咬み合わせは、1日2日でなったものではないし、変わるものではありません。
歯は、舌や口唇、頬といった筋肉(軟組織)の圧力(癖)で動きます。
歯だけでなく、顎の骨にも影響しますよ。 


④口呼吸

口呼吸は舌癖、口唇癖とセットで考えなければいけません。
口からと鼻からでは呼吸の質は大きく違います。


⑤不良補綴物

適合の悪いつめもの、かぶせものや、形態の悪いものは、
摂食効率が悪く、食べものを咬み切れなくなり(咬み切りにくくなり)、歯ぎしり、食いしばりにつながります。

6.治療方法について


1.歯1本1本に問題があれば、通常の一般歯科治療を行います。
2.歯周病であれば、まず、通常の歯周基本治療を行います。
3.歯並び、咬み合わせに問題があれば、矯正歯科治療も検討が必要です。
4.顎関節に問題があれば顎関節症の治療が必要となるかもしれません。しかし、原因を考えて治療を行わなければ、いずれ再発します。したがって
5.生活習慣、食習慣、態癖を見直す生活指導も必要になってしまいます。

7.自分でできることについて

まず大切なことは
気づくこと、理解すること、
そして
できることから日々意識して実践することです。
あせって、一気に改善していただいても良いのですが、
なかなか難しいことが多くて大変なので、少しずつでお願いします。

・食事
・睡眠
・呼吸
・姿勢
・運動
・ストレスマネジメント

歯と関係ないのでは、と思うかもしれませんが、大いに関係あります。
今までの生活習慣を変えることになりますので、本当に大変です。
価値観や生き方の問題であり、心の問題でもあります。そこに本質があります。