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一般歯科
虫歯とは、虫歯菌による歯の感染、歯髄の感染、炎症のこと。 虫歯になってしまった場合、虫歯菌に感染した歯質の除去が基本的な治療です。しかし、初期の虫歯であれば歯を削ることなく再石灰化を期待することができます。
歯の神経まで感染が達してしまった場合は、神経の治療(根管治療)が必要となります。ほとんどの場合は最終的に、つめもの・かぶせものによる修復が必要です。
一方、歯周病は歯周病菌による歯茎、歯槽骨(歯を支えている骨)の感染、炎症です。 歯周病になってしまった場合、歯垢、歯石の除去を始めに行います。同時に歯周病菌以外の原因に対する治療が必要です。咬み合わせ、歯並びに問題がある場合は、総合的な診査・診断が必要となります。
また、歯周病は生活習慣病とも言えます。そのため、生活指導、食事指導、歯ブラシ指導など家庭で行える予防方法を提案しています。
咬み合わせ
歯の症状(咬むと痛い、しみる、揺れる)や顎の症状(口が開かない、顎が痛い、音が鳴る)があり、虫歯でも歯周病でもない場合、咬む力が原因ということが考えられます。咬む力によるダメージを抑えるため、上下・前後・左右の咬み合わせのバランスを考えた治療が必要なことがあります。
咬み合わせが「良い」とは、見た時の歯並びがきれいということだけではなく、大切なポイントがあります。上下の歯の重なり具合のバランスが取れていることと、歯の前後の位置関係が正しいこと、上顎に対して下顎が左右にずれていないことです。
具体的には、下顎が前に出た反対咬合や上顎が深くかぶっている過蓋咬合などがあります。また、歯1本1本がすり減って平らになっている場合も、咬み合わせが「良い」とは言えません。
治療は虫歯や歯周病の処置に加え、歯や顎が悪くなった原因を探って生活習慣、食習慣、癖を見直して改善指導をします。ご自分で理解して取り組む部分も大きいので、少しずつでも改善していきましょう。
総合歯科治療
当院では応急処置のみの場合でも、生涯のお口の健康につながる治療となるように、虫歯、歯周病、咬み合わせ、顎関節、生活習慣を総合的にとらえ、診療に当たっています。ほとんどの歯科疾患は、生活習慣病と考えて良いと思います。
そのため、虫歯、歯周病、悪い咬み合わせ、それぞれの治療はもちろん必要ですが、同時進行で予防しなければ再発してしまいます。
歯が病気になる本当の原因は何か。それは生活習慣だと考えられます。
骨格、姿勢、呼吸、癖(嚥下、舌)から病気になった過程を見ていくと、本当の原因に対する治療と予防を行うことができます。 口腔内しか診察しなければ、その虫歯しか治療できません。人には全身、頭と顔、口腔、舌、歯並びがあり、そしてある箇所の歯の虫歯があり、歯周病があります。
歯科疾患でも体全体を踏まえ、何が起きているのか皆様に理解していただきたいと思います。 歯科とは言うものの、歯の治療だけでは改善できないことも少なくありません。そういったことに、少しでも踏み込んで対応していくことが、総合歯科であり総合歯科治療だと考えています。
小児歯科(虫歯)
虫歯菌をお子様に移さないようすることは難しいですが、気を付けることは大切です。また、虫歯菌がいたとしても、虫歯にならない口腔環境にできれば良いのです。お父様、お母様、毎日の歯ブラシをよろしくお願いします。
虫歯にならない口腔環境にするには、食事内容もとても大切です。虫歯菌の栄養はとにかく砂糖です。炭水化物が良くないとまでは言いませんが、砂糖は虫歯予防のポイントとなります。つまり、生活習慣や食生活を見直し、改善できるところから少しでも改善する。毎日の積み重ねで、良くも悪くもなりますよ。
虫歯ができてしまった場合、治療の必要性や治療内容は、虫歯の大きさや深さ、虫歯のなりやすさ(食生活、歯ブラシ、歯並び、咬み合わせ、舌癖など)に応じて判断します。
小児歯科(咬合育成)
咬合育成とは、乳歯から永久歯に生え替わった時に、正常咬合(良い歯並び)かそれに近い状態にすること。永久歯列が完成する12~13歳頃にお口に問題があると、自然には正常咬合になりません。
とにかく早めに、できれば乳幼児期に何をしておくべきか、お父様・お母様には理解しておいていただいたいと思います。
正常咬合であることで、口呼吸ではなく鼻呼吸、咀嚼・嚥下・発音の機能が正常といった人が健康に生きていく上で必要な機能が獲得できます。当然、虫歯や歯周病、顎関節症など歯科の病気になりにくくなります。
正常咬合になるためには、歯が生えてくるのに十分な顎に成長しなくてはなりません。顎の成長は、顔の成長です。口の周りにある顔の筋肉をバランス良く成長させるため、赤ちゃんがお口の筋肉を使う母乳や、それに近いほ乳瓶がおすすめです。うつ伏せ寝やほおづえ、指しゃぶり、舌で歯を押す癖などは改善しておきましょう。
矯正歯科
お子様の矯正治療は早く治療をスタートすれば良いとは限りませんし、遅くなっても構わないわけでもありません。 症状によって、早い時期に治療をしたほうが良いケースもありますし、永久歯がある程度生え揃ってからのほうが良いケースもあります。
当院では、下記の方法で矯正治療を行います。
•ムーシールド(反対咬合用口腔筋機能訓練装置)
•T4K(口腔筋機能訓練装置)
•プレオルソ(口腔筋機能訓練装置)
•床矯正(取り外し式)
•ワイヤー矯正(固定式) など
成人の場合でも、矯正治療は可能です。最近は、口元への美意識の高まりから美しく治療することはもちろん、口腔内の予防を目的とした矯正治療も行っています。歯並びや咬み合わせが気になる方は、お気軽に相談に来てください。
妊婦さんの歯科治療
当院では、妊娠中の方・授乳中の方でも不安なく治療を受けていただけるよう、診療体制を整えております。また、生まれてくる赤ちゃんのためのケアも合わせて行っています。マイナス1歳からの虫歯予防、一緒に始めましょう。
妊娠中はつわりで気持ちが悪く歯磨きができないなどの理由で、虫歯が増える傾向があります。また、妊娠中は女性ホルモンが増えるため、女性ホルモンを好む歯周病菌のえさとなり、歯周病が進行しやすくなります。
しかし、虫歯や歯周病ができても「治療を受けると赤ちゃんに悪い影響があるのではないか」と不安な方もいるのではないでしょうか。当院では、お母様とお腹の赤ちゃんに配慮しながら治療を進めてまいります。歯のクリーニングや小さな虫歯の治療は、いつでも可能です。深い虫歯の治療や抜歯で麻酔が必要な場合は、安定期(妊娠5~7ヶ月)に行うのが良いとされています。
赤ちゃんが生まれて歯が生えたら、歯磨きをしてあげてください。
口腔外科
口腔外科で取り扱う疾患には、入院での病状管理や手術が必要なケースが少なくありません。そのため、入院が必要と判断した場合は、大学病院などの口腔外科にご紹介させていただくこともあります。当院で対応できるのは、次の通りです。
1.親知らずの抜歯
2.のう胞(うみの袋)摘出
3.舌、口唇、頬粘膜のできものの切除
4.歯茎、顎、顔面の腫れ、痛みの改善
5.外傷、打撲、転倒などでの歯、口唇、口腔内の損傷の処置
6.顎関節症(顎の痛み、音が鳴る、口が開かなくなった、開けづらい)の治療
親知らず
親知らずは噛み合わせなどの状態により、抜歯の必要がないことがあります。抜歯が必要な場合は想定される処置後の経過を考慮し、生活に支障のない時期などに予定すると良いと考えます。処置後の経過は、親知らずの状態や術後の安静次第です。
抜歯後に腫れや痛みが出るかも、親知らずの状態によります。抜きにくい歯では侵襲が大きくなるため、腫れや痛みが大きくなることが多いです。通常、痛みを抑えるために鎮痛剤を処方します。
その親知らずが抜きにくいかは、下記の要素から総合的に判断します。
1.親知らずの生えている方向、角度
2.親知らずの埋まっている深さ
3.歯根の形
4.下顎の場合、下歯槽神経との位置関係
5.上顎の場合、上顎洞との位置関係
6.症状の経過、腫れを繰り返しているか
また、顎関節症の症状がある方は、長時間口を開けていらなければ難しくなります。
なお、術後に起こりえる合併症についてもご理解ください。
下顎の場合、下歯槽神経麻痺(下唇のしびれ)、舌神経麻痺(舌のしびれ)、
上顎の場合、上顎洞穿孔(抜歯した穴がふさがらない)、上顎洞炎(蓄膿症)などが可能性として考えられます。
インプラント・義歯
インプラントとは人工歯根を意味しており、体になじみやすいチタンでできています。インプラント治療とは、歯を失った箇所の顎の骨にインプラントを埋入し、その上に人工歯を取り付ける治療方法です。
しっかりと咬むことができ、ブリッジなどと違って支えになる歯に負担をかけないという特徴があります。当院では、デンタルインプラントシステムを開発したノーベルバイオケア社の、リプレイスセレクトを使用しています。
検査や治療期間、費用を明確にした治療計画書をお渡しした後、ご検討いただきます。なお、インプラントやかぶせものを長持ちさせるため、定期的なメンテナンスを受ける必要があります。
また、当院では義歯の調整、修理、作製も行っております。咬む機能と口元の自然な見た目を取り戻すことができるよう、大き過ぎず小さ過ぎない義歯の形と咬み合わせを大切にして、義歯を設計しております。
スポーツマウスガード
スポーツによる顎顔面の外傷、歯の損傷の予防のため、マウスガード(スポーツ用マウスピース)の作製を行っています。競技中の事故を防ぎ身体能力を発揮するためには、一人一人の歯型に合わせ咬み合わせを調整したマウスガードが必要と考えます。
マウスガードは既製品や自分で成形する製品もありますが、咬み合わせや装着感が良いものは、やはりカスタムメイド(オーダーメイド)です。当院では2~3回の来院で作製できます。
競技中にマウスガードの装着が義務づけられているのは、ボクシングをはじめとして顔面を直接殴打される格闘技とアメリカンフットボールです。ラグビー・ラクロス・サッカー・バスケットボール・水球・ハンドボール・フィールドホッケー・アイスホッケー・空手・レスリング・柔道・相撲も、一部で義務化されています。
なお、マウスガードはすり減りますので、少なくとも年に1回は破損をチェックし、傷んだものは作り替えると良いでしょう。